ギプスコア県 (Gipuzkoa)
歴史上最初に文献に登場するこの地域の名称は、1025年に記録されたイプスコア(Ipuscoa)である. その後はいくつかの文献に類似した地名が登場しており、イプスコア(Ipuzcoa)、イプクチャ(Ipuçcha)、イプスカ(Ipuzka)などが確認されている. ギプスコア(Gipuzkoa)という単語の完全な語源は確認されていないが、バスク語のギプツ(Giputz)という単語と関連しており 、前半部分のイプ(ip)はイパル(ipar)=「北」、イプルディ(ipurdi)=「後ろ」、イプイン(ipuin)=「物語」などという単語と関わりがあるとされる. この解釈によれば、イプスコ(ipuzko)という単語は「北の」または「北へ」という意味を持っていた可能性がある.
「Gipuzkoa」はエウスカルツァインディア(バスク語アカデミー)が推奨するバスク語の綴りであり、一般的にバスク語の公式文書で使用される. カスティーリャ語で書かれた文書であっても、公的な書類ではこのバスク語の綴りが必須である. スペイン・バスクにおけるメディアでもっとも頻繁に使用される綴りでもある. スペイン1978年憲法のバスク語版や(ゲルニカ憲章)のバスク語版でもこの綴りが使用されている. ギプスコア県議会はギプスコアの歴史的領域を示す際の唯一の公式表記としてこの綴りを定めている.
* Gipuzkoa
「Guipúzcoa」はカスティーリャ語の綴りである. レアル・アカデミア・エスパニョーラ(スペイン語アカデミー)はカスティーリャ語での対外的な公的文書にのみこの表記を用いることを決定し、2011年からは原則としてバスク語の「Gipuzkoa」という綴りを使用することが必須となった. 「Guipúzcoa」はスペイン1978年憲法のカスティーリャ語版やバスク自治憲章のカスティーリャ語版で使用されている.
* Guipúzcoa